事務職の志望動機が書けない…
こんな疑問を解決します。
現役人事として毎日応募書類に目を通しています。
過去の僕も丸1日かけても事務職の志望理由が書けず…結果、頑張って作った志望動機に対して、面接では突っ込まれては回答に詰まっていました。
しかし、人事として採用する側になったことで、書けない理由と解決策が分かったので解説します。
転職活動のスタートで志望理由を絞り出す苦しみからあなたを解放します。
他サイトの情報を見ると、採用の選考をする人事目線がない情報ばかりです。
目からウロコの情報も多いので是非ご覧ください。
本記事の信頼性
事務職の志望動機が書けない原因は「型」にあります
もしかして、志望動機をオリジナルでゼロから書こうと思っていませんか?
直球でお伝えすると、採用面接において志望動機はそれほど重視されません。もう少し説明します。
- 志望動機の書き方(文章力)やプロセス(度量する姿勢)を重視される
- 志望動機の内容より転職理由を重視される
- 志望動機そのものはあまり重視されない
そのため、オリジナル性を出すよりは、型に沿って書くことで、短時間で確実に人事に刺さる志望動機が出来上がります。
志望動機には「型」があり、それを利用すべき
志望動機には型があり、そこに当てはめれば、圧倒的に志望動機が書きやすくなります。
下記のとおりです。
- 結論:事務職でやりたいこと
- 理由:なぜそう思ったのか
- 具体例:過去の行動
- 反論への理解:難しいときは、こうやって乗り越える
- 改めて結論:やりたい業務・貢献できる業務
これは、PREP法といって、プレゼンに最適な構成です。
書類選考も面接もプレゼンの場であり、プレゼン力は極めれば武器にもなります。
プレゼンのポイントは3つの要素です。
- 簡潔(短く)
- 明瞭(分かりやすく)
- 正確(誤解なく)
それでは、短く簡潔に自分の言葉で伝えられるように情報を整理しましょう。
そしてポイントとしては「反論への理解を省略してもOK」ということです。
構成が決まれば、次は落とし込む情報の整理です。
事務職の志望動機に求められることを整理する
事務職に求められることは3つあります。
- 早く・正確・決められた通りに作業が行える
- 不測の事態があっても臨機応変に対応できる
- 相手の望んでいることを先回りして行動できる
①についてはOAスキルなので、当たり前のことですが、特に②と③を、自分の経験で語れる候補者は強いです。
志望動機の整理方法
志望動機は「事務職を選んだ理由」と「業界・応募企業を選んだ理由」があります。
下記をまとめる中に、この2点を盛り込みます。
- 事務職に興味を持った点(選んだ理由)
- 組織に対して貢献できる点(業界・応募企業の好きな点)
- 実現したい将来像(将来も貢献できる点)
大切なので繰り返しますが、根拠のない自信はNGです。
過去の実際の行動(経験)で実践していることを掘り起こしていきます。
ここまでの内容で大変だと思ったら、転職サイトに登録して、コンサルに作ってもらうのが一番簡単です。
志望動機の具体例
具体例を出しつつ解説します。
転職する場合、現(前)職と同じ業界か、プライベートでも好きor詳しい業界を選びましょう。
事務職というと、どんな企業で働いても同じと思いがちですが、全く興味のない業界だとモチベーションが続きません。
さらに、志望動機は転職理由やキャリアビジョンと絡めると納得感が上がります。
志望動機が書けないときに必要な情報は具体例なので、未経験や経験を織り交ぜて、下記に3つ作りました。
具体例①一般事務
未経験から一般事務への転職の場合
結論 | すべての人に喜んでもらえる仕事がしたい |
理由 | 売り上げノルマがあると、売らざるをを得ない |
具体例 | 販売傾向を分析し、○○の工夫で前年比売上に対し150%に貢献 |
反論への理解 | 体を動かす仕事からデスクワークへの適応への懸念もあるかと思うが、培った行動力は社員の働きやすさに貢献できる |
改めて結論 | 組織の中のすべての人に喜んでもらえる事務職になりたい |
具体例②総務・営業事務
同職種(営業事務から営業事務)への転職の場合
結論 | 相手のニーズに気づくことが得意なので営業事務が向いている |
理由 | 自分が成果を上げることより人に喜んでもらうことが嬉しい |
具体例 | プレゼン資料をWordからパワポに変換したら喜ばれた |
反論への理解 | 今の組織で続けてもいいが、決められた範囲の仕事から業務の幅を広げたい |
改めて結論 | 営業事務としてサポートする立場が最も力を発揮できる |
※「規模が大きく分業制となることで、様々なケースに対応・深い知識が必要となる組織を希望」と言い換え可能
具体例③経理事務
同職種・他業界への転職の場合
結論 | 経費を管理していることから無駄をみつけることが得意 |
理由 | 管理費を削減することは利益確保に直結 |
具体例 | ○○のシステム化導入提案で業務時間を8h/週から30分/週に効率化を実現。 |
反論への理解 | 現職では一人職でルーチン業務。予算規模の大きい組織で働くことで、専門性を高めたい。 |
改めて結論 | 営業事務としてサポートする立場が最も力を発揮できる |
※「現職は分業制なので、様々な業務にチャレンジしたいので、100人以下の組織に絞っている」という言い換えも可能。
こんな感じです。構成のイメージがついたかと思います。
応用編:面接の志望動機は肉付けする
履歴書に書く志望動機は欄が小さいですし、職務経歴書に書けたとしても長いと読んでもらえません。
ただ、面接で話すとなると、短いと思うので、心理学的にも説得力があり、話が長いと感じない「3つ」にして面接準備をしておきましょう。
アパレル販売員から、同業界の事務へ転職
結論:事務職で組織に貢献したい
理由①:(業界)業界経験がある
理由②:(職種)人が喜ぶ姿が嬉しい
理由③:(将来)分析が好き
具体例①:現場のニーズを把握
具体例②:先回りの行動が得意
具体例③:データ分析で利益に貢献
反論への理解:ギャップに対して現場経験を生かした提案が可能
改めて結論・主張:デスクワークで貢献できる
ここで重要なのは具体例です。人事は、過去の行動は繰り返されるという目線で選考します。
エクセルでの業務改善が得意です。現職ではVlookupやピボットテーブルを利用し、それまで毎週8時間かけていた在庫管理を1時間まで短縮しました
×エクセルが得意です。現職でもエクセルを利用し、在庫管理を担当してきました。
どうでしょう。志望理由が書けそうな気になってきましたか?
というわけで、メインテーマは以上です。次の章では補足を書きますね。
志望理由のNGな内容5選
応募書類や面接をしていると、必ずいるのですが、下記のパターンは即NGです。
長すぎる
文章・面接ともに説明が長すぎるのはNGです。
こんな印象を与えます。
- 相手のことを考えていない
- 説明が下手、何が言いたいか分かりにくい
- 整理・準備が出来ていない
簡潔に記載・説明し、知りたければ質問される、というスタンスで良いです。
絞り込みすぎる
業界・応募企業の志望理由を考えすぎるあまり、絞りすぎてしまうケースもあります。
「世界で御社しか志望してません」というのは、原則、あり得ません。
それよりは、自分が転職先を探している条件(組織に貢献できるポイント)を挙げて絞り込むと、自然な絞り込みができます。
現職と同じ業界なので、業界経験・知識は事務にも役立つ(業界の絞り込み)
分業ではなく、業務を広げたい(企業規模で絞り込み)
商品が好き(応募企業の絞り込み)
3点目はムリすることはありません。話題に出すことで浅い知識で墓穴を掘る可能性があるためです。
コミュニケーション力をアピール
書類選考・面接ともに、コミュニケーション力のアピールは不要です。
なぜなら、コミュニケーション力は面接の様子から判断するからです。
逆に、コミュニケーション力をアピールする時点で、コミュニケーション力がないと判断することすらあります。
資格で即戦力をアピール
資格を持っていること自体は評価されません。
資格取得の戦略や、資格取得をするためのプロセス(努力や工夫)は評価されます。
さらに、たくさんの資格を持っていて全て記載するのもNG。飽きやすいと思われます。
応募職種・企業にあった資格を記載し、ストーリー性を持たせましょう。
経理業務を希望しているのに、直近で衛生管理者の資格を取得していれば、人事に興味があるのか?と思われます。
自分のメリットをストレートに表現
事務職を希望する理由として下記が挙げられます。
- 未経験でも働きやすい
- 休みがとりやすい
- 仕事を続けやすい
- 力作業が少ない
- 転勤・残業が少ない
これらは企業にとって利益になる内容ではありません。
企業は応募者が期待していることは知っているので、あえて言う必要はありません。
自分のことしか考えていない、と評価されます。
オリジナリティを出そうとする
例えばIT技術者の応募者がパワポで職務経歴をプレゼンする人がいました。
IT技術者であればよいのですが、一般事務であれば、まずは郷に入っては郷に従うことが重視されます。
事務職の中のチームワークや他部署とのチームワークが必要になるからです。
もちろん評価されるケースもありますが、出る杭は打たれることもあるので、賭けです。
まずは、「一緒に働きたい」「一緒に働いていても違和感がない」と思ってもらうことがポイントです。
事務職の志望動機が書けないとき
結論として、志望動機を書くことは「最初にやるべき志望動機をまとめる作業が最も難しい」です。
ただ、ここで志望動機が転職理由や自己PRと繋がっていけば、その時点で転職活動はかなり有利になります。
そこで、転職活動を始める際にまず実施しておきたいのが転職サイトや転職エージェントへの登録です。
理由は単純。無料で添削してもらえるからです。
面接で不採用になりながら添削するよりも、面接前に添削しておいた方が良いです。
でも転職サイト・転職エージェントは星の数ほどあって、どこを選んでいいかわからない…
実は、スキルを持っていても、あなたの状況にあった転職サイトを使わないと転職先が決まりません。
登録する転職サイトに迷ったらリクナビNEXTが最強です。転職者の8割が利用していることからも事実が良さを語っています。
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