子育て

企業主導型保育所の問題点はコレだ!

育休が終わり、さぁ職場復帰と考えた際に、「子どもを保育園に入れられない」という現実に直面する方も多いと思いますが、そんな待機児童解消に向けた一矢が「企業主導型保育事業(以下、企業型保育所)」です。

どこの保育園にも入れられない中で、企業型保育所ってどうなの?企業型保育所に定員枠がある!という方に向けて、認可保育園の運営に携わっていた立場から主観的な意見を紹介します。

1分で読めるので、もし保育所をお探しの方は流し読みしてみてください。

企業型保育所とは

企業が自社の社員のために保育所を作るだけでは運営が成り立たたないため、地域住民の子どもも受け入れることで待機児解消とともに認可保育園並みに運営資金の助成も受けられる、といった保育所です。

契約は企業と保護者の直接契約なので、自治体を挟む手間が減り、保育料も認可保育園並みであり、企業の競争力(サービスの向上)という面からも期待されています。

ニュースでの報道

補助が受けられるため乱立したことにより定員割れが発生したり、保育士の一斉退職のため休園が発生したりとマイナスイメージも広がっており、企業型保育園も「何とかしようとしている」という考えを公表したりしています。

一方、その「何とかしようとしている」レベルが、認可保育園に携わってきたコタローからするとマズい」レベルに感じられたため、ご紹介します。

以下、報道内容です。この2点のレベルがヤバすぎるのです。

  • 相談窓口がなかった(神戸新聞)
  • 800カ所を立ち入り調査した結果、76%の施設で保育計画などに不備(日経新聞)

これがどのくらいヤバいかを説明します。

企業型保育所のレベルは?

相談窓口がなかった

まず保育を事業としようとする時点で、保育に向き合っているならばそれなりに勉強して教えてもらえるコネクションを作ることが先決です。「作ってみて分からない。聞こうと思っても教えてもらえない」という時点で、保育の質は望めません

保育所というのは、単に「子どもを預かる場所」ではありません!家庭の育児とも大きく違います。保育士はプロなのです。

 

保育は、一人で複数の子どもを見ながら、その個性に合わせて成長を促すかかわりをし、目標をもってそこに到達するよう補助することをしており、そこには確実に「専門性」があります。

企業型保育所はその成り立ちのせいからか、保育所を「子どもを預かる場所=無事に保護者のもとに帰せればいい」くらいに考えているのではないかとさえ思えます。

なぜかは保育計画の不備が多いことからうかがえます。

800カ所を立ち入り調査した結果、76%の施設で保育計画などに不備(日経新聞)

上にも記載した通り、認可保育園レベルでは「保育計画に不備がある」ということがあり得ないのです。

例えば、営業の人が営業目標を立てていないのと同じレベルです。そんな会社ないですよね?

「会計検査院、自治体のチェックをしっかり」なんて記事もありますが、認可保育園で検査を受けていた立場、また転職後も国から直接補助金をもらうことで検査を受けている筆者から言わせると、「そんな検査は問題ないレベルが最低基準」です。

認可保育園の監査は、指摘を気にするのではなく、どのようにして、より良くするかというレベルですので、今回の指摘がある時点で最低基準を満たしていない保育所が多いことは明白です。

まとめ

どれを選べばいい?認可保育園、認証保育園、幼稚園、認定こども園…でも記載した通り、保育所にとって重要なのは資金です。これに間違いはありませんが、今回は企業型保育所が未熟すぎて、資金があってもその活かし方が分かっていない状況です。

今(2019年4月)の状況からすると、企業型保育所はやめておいたほうがいい、と言わざるを得ません。

保育士のための保育園選び★転職3つのポイントでも紹介しましたが、保育士の転職先としても企業型保育所は一時、見送った方が賢明だと思います(そんな施設を私が立て直したい!という方は別)。

一般企業ではありえませんが、資金(国からの助成)・扱うべき商品(サービス)があっても、目標も戦略も戦術もなく、スタート地点に立っていない保育所が多いと思われます。これらを練るには「自分や保育士の保育経験」や「先人や周囲から頂ける知見」が必要です。

政府の有識者会議は、保育事業者による新設は5年以上の実績があるところに限定するなど、参入基準の厳格化するとしており、これによって保育の質が少しでも担保され、保育園での事故が起きないこと祈るばかりです。

以上、あまり書くつもりがなかった時事ネタですが、状況を見て書かずにはいられなくなり、乱文により失礼しました。