一条工務店の進化系

決定版!太陽光パネルは何kWを設置する?!(一条工務店)

一条工務店で設計するとき、太陽光パネルを何kwのせよう?と悩みませんか?

・載せられるだけ載せたい
・全量買取か余剰買取か(10kw以上か未満か)
・4kwしか載せられないけど災害時に役に立つのか

そこで今回は「太陽光パネルは何kw載せれば、災害の時に生活を維持できるのか?」をテーマにします。

早速ですが、太陽光パネルの容量を検討するときは「何を実現したいか」を考えると、答えが簡単に見つかります。

  1. スペシャルコース(安心コース):買電はしない!一年中、いつ災害が起きても電気に不自由はしないコース
  2. スタンダードコース:災害が起きた季節によって維持できる時間は違うが、晴れていれば毎日電気には不自由しないコース
  3. ベーシックコース:最低限の電気は使えるコース

もちろんスペシャルコースの上にはプレミアムコースがあり、大容量を積むこともできますが、ここでは「災害時」に生活できるかどうかという視点で検討します。

家の広さや寒暖の地域差、断熱性(UA値、Q値)、気密性(C値)などによっても必要消費電力が変わりますのであくまで「目安」としてとらえていただければと思います。

では、各家庭で必要な消費電力と、それをまかなう電力を生み出す太陽光パネルの容量について紹介していきます。

各コースの太陽光パネル容量

災害時の生活を3つに分類して検討すると、太陽光パネルの積載量(容量)は3つの区分に分けることができます。

1.スペシャルコース(安心コース):9.0kW
2.スタンダードコース(平均コース):6.5kW
3.ベーシックコース(ミニマムコース):4.0kW

ではその理由(消費電力の内訳)をご紹介しましょう。

太陽光パネル1kwの発電量

太陽光パネル1kwは、1年間発電量1,000kwが目安(JPEA(太陽光発電協会))と言われています。

方角やパワーコンディショナーの欠損率など誤差はありますが、以下の表のような発電が可能です。

容量1年間1か月1日
1kW1,000kWh83kWh3kWh
2kW2,000kWh167kWh5kWh
3kW3,000kWh250kWh8kWh
4kW4,000kWh333kWh11kWh
5kW5,000kWh417kWh14kWh
6kW6,000kWh500kWh16kWh
7kW7,000kWh583kWh19kWh
8kW8,000kWh667kWh22kWh
9kW9,000kWh750kWh25kWh

自分の毎月の電気量はどのくらいでしょうか?電気料金の明細を見れば一目瞭然です。

もちろん、地域差や各家庭の事情も大きいため、転居後にどのくらいの電気量になるかがわからないケースもあると思います。

各家庭の消費電力

総務省の家計調査によると、2017年の四人家族の電気代は1か月あたり平均11,239円となっており、東京電力は約1,100円が基本料金、そして19円/1kWh(東京電力の従量電灯B)のため、(11,719-1,100)÷19=約560kWhと考えられます。

一般的にも月間約500kWhと言われていますので、このあたりは大きく外していないでしょう。昼と夜の電気使用量を3:1と考えると、4kWの蓄電池程度あれば、災害が起きても、晴れていれば、1日分の電力はまかなえると考えられます。

蓄電池の大きさは各家庭の考え方次第ですが、最低4kW相当は必要だと思います。

スタンダードコースの検討

各家庭の平均消費電力で見てきた通り、一日に消費する平均電力を中心に検討することが、無理なく無駄なく導入できる太陽光パネルの容量と考えることができます。

  • 月間消費電力:500~600kWh(550kWh)
  • 太陽光パネル:6kW~7kW(6.5kW)

単純に考えれば、これで決まりです。これに対して何日分の余剰電力を持ちたいか、で容量を減らしたり増やしたりすればいい…と、そんな簡単な問題ではありません。

なぜなら、とで太陽光パネルの発電量電気使用量が大きく違うからです。

不幸なことに、太陽光が発電しない冬が、一番消費電力が大きいため、スペシャルコース(安心コース)を実現させるためには、さらに深く考えていく必要があります。

安全を見るなら、一年で一番消費電力が大きいタイミングに合わせるためです。

スペシャルコースの検討

統計が2014年のものしか見つからなかったので、2014年の平均と2017年の平均から各月別の想定消費電力を計算してみました。

これをみると、一年で一番消費電力が大きいのは1月~3月600kWh~750kWhです。

つまり、1月から3月に対応するためには、太陽光パネルは9kWが必要!(太陽光パネル1kwの発電量の表から)ということがわかります。

  • 月間消費電力:600kWh~750kWh
  • 太陽光パネル:9.0kW

一方、消費の少ない約450kWhの6月~7月は余るので、売電しておけば良いということになります。

2014年2017年(想定※)
1月561.2kWh720.8kWh
2月575.9kWh739.7kWh
3月560.6kWh720.1kWh
4月475.1kWh610.2kWh
5月396.6kWh509.4kWh
6月342.8kWh440.3kWh
7月332.3kWh426.8kWh
8月392.0kWh503.5kWh
9月391.8kWh503.2kWh
10月352.3kWh452.5kWh
11月349.2kWh448.5kWh
12月408.1kWh524.2kWh
平均428.2kWh★550.0kWh◇

※ ◇÷★の比率を2014年の実績値に乗じて2017年度想定を算出

ベーシックコースの検討

このコースでは、生活に必要な最低限の消費電力に合わせて容量を計算してみましょう。

「家庭における機器別エネルギー消費量の内訳について(平成 21 年)※」で約500kWhの内訳をみていきます。

項目使用内訳備考
冷蔵庫14.2%
照明器具13.4%
テレビ8.9%
エアコン7.4%
電子便座3.7%×
電子計算機2.5%×
炊飯ジャー2.3%
電子レンジ1.8%
ネットワーク機器1.1%
DVD・ビデオ1.6%×
エコキュート3.8%
洗濯機2.1%
その他37.2%こたつ・カーペット等

◎必須、◎削減可能、×削減すべき、△各家庭で違う

これらを見ていくと、◎だけで約50%を占めます。平均500kWhで算出しているので、スタンダードコースと比較していくと、2.5kWhの太陽光パネルと蓄電池があれば足りるように思いますが、「その他」が一番多くを占めているのが怖いです。

その他は節減しようと思ってもできない項目も多いので、37.2%の半分(安全を見て20%)は節減できないと考えると、約50%+約20%=通常消費の約70%は使用せざるを得ないと考えたほうが良いでしょう。

電気量は節約できても30%。500kWh×70%=350kWh/日は使うと考えられます。

  • 月間消費電力:350kWh
  • 太陽光パネル:4.0kW

※資源エネルギー庁 平成21年度 民生部門エネルギー消費実態調査(有効回答
10,040件)および機器の使用に関する補足調査(1,448件)より日本エネルギー
経済研究所が試算(注:エアコンは2009年の冷夏・暖冬の影響含む)。

蓄電池

電気が貯められるか貯められないかの議論はありますが、各家庭においては「蓄電池」を利用しないと貯められないと思ってよいです。

蓄電池も奥が深く、各メーカーも、容量や電池の種類、充放電のサイクルや充電時間など、様々な種類のものがありますので、これについては別途記事にしたいと思います。

この記事では、1日当たりの必要な消費電力を紹介していますので、これに対して「何日分の電力を貯めておきたいのか」によって、蓄電池の容量を検討してみてはいかがでしょうか。

2020年春、テスラが発売する蓄電池が楽しみです。

まとめ

ここまで紹介してきた通り、「太陽光パネルは何kw載せれば、災害の時に生活を維持できるのか?」を考えるにあたり、3つのパターンを考えてきました。

コース太陽光パネル搭載月間消費電力備考
スペシャルコース(安心コース)9.0kW750kWh一年で一番消費電力が大きい時期に合わせる
スタンダードコース(平均コース)6.5kW550kWh年間平均消費電力に合わせる
ベーシックコース(ミニマムコース)4.0kW350kWh最小消費電力に合わせる

あくまで全国平均に合わせて算出していますので、北海道や沖縄のケースだと、冷房や暖房だけでも大きく変わってきます。

2019年問題とされた売電価格が下落するこのタイミングで、太陽光発電で「儲けよう」という考え方は難しくなりましたが、それでも「災害に備える」という意味では設置する意味はある十分にあると思います。

各家庭の状況に合わせて微調整して、あなたにとっての最適な太陽光パネルの容量を選べることを願っています。