一条工務店の家は床暖房の銀パネルで電波が遮断されるから、1階と2階でwifiがつながらないと聞くけど、どうやって対策すればいいんだろう…
そんな疑問にお答えします。
実は、設計時に1つのオプション(1万円未満)を入れておけば、どんな間取りであっても非常に快適な回線状況にすることが可能です。
この記事では、一条工務店の施主だけでなく、どんなご家庭でも間取りに影響されない無線LANの受信状況を実現できるので、ぜひご一読ください。
一条工務店の家の特性
全館床暖房のため、床には銀のパネルが敷き詰められ、1階と2階の電波は遮断されます。対策としては主に3つ考えられます。
- ルータをなるべく1階の全体に届く範囲<かつ>2階への階段付近で2階全体に届くように設置
- 二階への階段に中継器を設置
- 一階と二階を繋ぐ空配管を配置し、1階と2階は「有線」で繋ぐ。
①・②については賭けです。各住宅の間取りにも大きく影響します。
他フロアでも確実に電波をキャッチし、かつ速度を保てるのは有線を利用する③です。
これは新しい手法ではなく、1つのビルで複数フロアを利用している会社・企業はほぼ確実にこの手法を使っています。
システム構成(設置・ケーブルのつなぎ方)
では空配管をどのように配置して、どのような接続をすれば良いかを紹介します。

<非推奨↓>うまくいくかもしれませんが、間取りや機器の性能によって、うまくいくケースと行かないケースがあります。

無線LANを家中どこでも快適な速度で利用するために
一条工務店の住宅で無線LAN回線を快適に使うためには、1階と2階をつなぐ空配管が必要です。設計時に必ずルータを置く場所を決めて、空配管を設定しましょう。
あわせて、空配管の両方の出入り口に必ずコンセントを設置するようにしてください。
- 各フロアにルータとAP(アクセスポイント)を設置する場所を決める
- ルータとAPを設置する場所を優先で繋げられるように空配管を配置
- 各場所にコンセントを設置
空配管1本:約8,000円で施工可能(一条工務店)
加えて、
- 光ファイバーの契約(NUROがオススメ)
- ルーターの性能
- スイッチ(HUB)の性能
- ケーブルの性能
をしっかり選んで購入すれば、1階と2階を行き来してもスムーズにインターネットがつながります。(下のほうに、具体的なオススメ機材を紹介していますのでご安心ください)
ただし、インターネット回線のスピードが速くなるためにはいくつかの条件があります。
インターネットの速度が決まるポイント
インターネットの速度は、回線を用意してくれる回線業者(道路)とデータを運んでくれるISP(インターネットサービスプロバイダ(車)によって、速度の上限理論値が決まります。
回線業者は、例えば光回線そのものを管理している会社です。その光回線(道路)には制限速度が設けられています(回線業者例:NTT東日本のフレッツ光、KDDIのauひかり等々)
次に、プロバイダとは、インターネットを繋げる事業者です。たくさん業者がありますが、安くて早いのはNURO光です。
回線速度の上限値を決めるもの
繰り返しますが、以下の条件によって、速度の上限値が決まります。
- 回線契約・ISP契約の内容
- 有線接続か、無線接続か
- ルーターの性能
- スイッチ(HUB)の性能
- 接続機器(スマホやパソコン)の性能(対応規格)
- 一つの回線に接続している端末数
- 無線の場合は電波の強度
ここからは具体的におすすめの機種を挙げながら、セキュリティ設定をしたうえで快適にインターネットを使える方法をご紹介していきます。
LANケーブルの種類が重要
有線で繋ごうとすると、設計士から、(空配管ではなく)「ケーブルを設置しますよ」と提案されます。このとき必ず確認してください。
ケーブルの規格は何ですか?
私が建築したとき、一条工務店にはcat5eしか対応してもらえませんでした。
そして、回線速度の何も知らない設計士と営業担当はこう言います。
⇒この悪魔の囁きに乗っかってはいけません。
実はインターっと回線の速さには、主に2つのことが影響します。車を例にします。
- 帯域 :車線数
- 伝送速度:制限速度
制限速度が速くても1車線なら渋滞します。4車線あっても制限速度が低くても渋滞します。
これから先、あらゆるモノは何でもインターネットにつながる時代になると、伝送速度1Gbpsが遅い時代はすぐにやってくると思います。
カテゴリ | 帯域 | 伝送距離 | 伝送速度 | 最高通信規格 | シールド規格 |
Cat 5e | 100MHz | 100m | 1Gbps | 1000BASE-T | UTP |
Cat 6 | 250MHz | 100m | 1Gbps | 1000BASE-T | UTP |
Cat 6A | 500MHz | 100m | 10Gbps | 10GBASE-T | UTP/STP |
Cat 7 | 600MHz | 100m | 10Gbps | 10GBASE-T | STPのみ |
Cat 7A | 1000MHz | ~10m | 40GbE/100GbE | 不明 | STPのみ |
ケーブルは必ずcat6A以上の規格を選ぶこと(ストレート・細径がおススメ)
我が家が購入したLANケーブルはこれです。
我が家のインタネット接続機器はたくさんあります。
テレビ(2台、共にvod利用)、ブルーレイ、AVアンプ、Switch、スマートフォン(4台)、太陽光発電情報、パソコン、タブレット(2台)
今後は、蓄電池情報やエアコン、風呂、照明などが繋がるのも時間の問題です。今はセキュリティの規格を検討しているような段階です。
5Gの導入が世界の話題となっていますが、空配管にしておくことで、将来的に新ケーブル(新しい規格)と交換することも可能です。
ルータの設定を簡単にするために
キーワードはたくさんありますが、そんなの分からないという方のためにオススメ機種をご紹介します。
セキュリティ設定は、ステルス化とかSSIDとか何?という場合もあると思いますが、ここで紹介すると長くなりすぎてしまうので、省略します。
・ルータの規格
- WPA2のセキュリティ
- 11acの無線企画
- ビームフォーミング機能あり
- ローミング機能(他フロアの同じSSIDのルータ(AP)へスムーズに切り替え
- ルータから繋ぐAP(アクセスポイント)は、ルータと同じ機種(APモードができる)がおススメ(機器の相性の問題)
- その他(APモード、ブリッジモード、WPモード、中継器モードといろいろありますがONUにルータ機能があるか等により、どのモードにするかが決まります)
・HUB(スイッチ・ハブ)※
- 通信速度:1Gbps(1000Mbps)★
- ポート数:必要なだけ(16あれば十分)
- Auto-MDI/MDIX機能あり
- スイッチングファブリック(高いほうがいいが値段と相談)
- その他(金属、静音性、消費電力等々)
※各部屋にあるLANケーブルをルーターに集約するための機材です。ルータにさせるLANケーブルは3本程度なので、必ず10ポート以上(10本以上)させるHUBが必要になります。
★Nuroの10GBの契約をした場合、HUBを1Gbpsにすると、その時点で最高速度は1Gbpsが理論上限値になってしまいます。
一方、10GbpsのHUBはメチャクチャ高価(2万円~20万円)です。
Hubは交換しようと思ったらすぐに交換できる(ルータの隣に置く)ので、市場価格が下がってきてからの交換で良いと判断し、1GbpsのHUB(約2千円)としています。
・セキュリティ設定
- ルータ設定画面のパスワードはすぐにオリジナルに変える(絶対)
- 現時点(2019年4月)ではWPA2の設定
- SSIDのステルス化(気持ちの問題だけ→悪意があれば侵入されます)
- ルータとAPは全く同じSSIDにする
我が家の購入機材
ルータ・AP:バッファロー WSR-2533-DHP-CG 2台(3階建てのため)
スイッチ :エレコム EHC-G08MN2-HJW 2台(LANケーブルが多い)
⇒現時点(2019年5月時点)ではこれを買っておけば間違いないです。
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ちなみに10Gbpsで現実的な機種はNETGEAR スイッチングハブ 8ポート+10G (2ポート) GS110MXくらいです。

LANケーブルを空配線に通すのが最難関
一条工務店は「空配管」までは快く対応してくれます。当然、公式のオプションだからです。
一方、その後の面倒は見てくれない可能性があります。我が家の施工業者(電気関係)に依頼をしましたが、空配管にケーブルを通すことは拒否されました。
筆者は費用をケチって、自分で通そうと、通線ワイヤーを購入し、2人がかりで何度もチャレンジし、必死に頑張りましたが、結論、「絶対ムリ!!」
妻と二人して手にダメージを負いました。
図面で見るのと違って、空配管は非常に遠回りで施工されることがある
探しに探し、我が家はウェブソフト株式会社(対応地域:東京、千葉、埼玉、神奈川の首都圏近郊)に依頼しました。
3階から1階まで、約20m弱の距離を、必死に通線(cat6aのテストも実施)していただきました。
対応も非常に好感が持てました。こんなことなら始めからお願いすればよかった。(通線用潤滑剤を利用して、ようやく通して頂きました)
それ以外の全国地域に対応のLAN配線工事をうけてくれるのは【電気の工事屋さん】です。
作業対応地域(2020/6月現在)
- 【東北】北海道・宮城
- 【関東】東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬・茨城
- 【中部】愛知・岐阜・静岡・山梨・富山・福井
- 【近畿】大阪・三重・京都・滋賀・兵庫
- 【四国・九州】岡山・香川・熊本
電気の工事屋さんの見積もりはこちら(見積無料、最短30分で出張見積もり、直らなければ修理費0円)
無線LANの速度測定結果
設置の結果、我が家では以下のような速度が得られました。

- 回線:Nuro光(2G)
- 無線規格:11ac(iPhone7)
- その他:上に記載の機材を利用
- 速度:500Mbps弱
10年前まで10Mbps出ていれば十分な時代でした。今は技術が進歩し、100Mbps出ていれば十分です。そんな中、無線で10台近く接続したうえで、2019年4月21日でも「500Mbps弱」を維持です。

これから設計される方、今設計している方は、空配管を設置し、業者にcat6aの通線を依頼してみてください。
どんな家庭でも、ほぼストレスなく全体の範囲で電波がキャッチできると思いますので、参考にしたみて下さい^_^
- 空配管(1本8千円程度)を設置し、外注業者にcat6aの通線を依頼
- APモード、ローミング機能を使えば、階を移動してもスムーズにインターネットにつながる
- 1フロアは、特別広くなければ、今売られている無線ルータはほぼカバーできるはず
あなたなら、決して設計者や営業さんの「cat5e」でも十分ですよ、という言葉に惑わされないと思いますので、ぜひ空配管を設置して、快適無線LAN環境を作ってください🎵
まとめ
一条工務店で快適な無線LAN環境を作るためにやることは、たったこれだけです!
- ONUからルータ設置予定場所まで空配管を設置する(設計時)。
- ルータ設置予定場所にコンセントを配置する。
- LAN工事は自分で業者に依頼する必要がある。
- ルータ、HUB、ケーブルは↓を買えば、快適な環境を実現できます。
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