じめじめする梅雨に最も効率よく除湿できる方法はどれなんだろう…
除湿器の水を捨てに行くのも大変…
こんな疑問にお答えします。
梅雨の時期、室内干しだと匂いが臭くなったり、ベタベタした室内は嫌ですよね。
除湿器の種類に悩んでいる場合はストップです。他の除湿器に比べ、ケタ違いに除湿する方法をご紹介します。
(注釈)本記事は一方的に敬愛するフエッピーさんとまぼこさんの情報発信をもとに、自分なりに理解・実践した内容を記載しています。(リンクがNGな場合はご連絡ください)
お二人のブログはわかりやすい中に専門性がたっぷりなので、ド素人の筆者がさらにかみ砕いて理解したつもりの内容になっています。
最も除湿できる方法
除湿が最も効率が良く、排水する手間もないのはエアコンの冷房です。
除湿はエアコン、除湿器にもさまざまな種類がありますが、1日の除湿量はメチャメチャ差があります。
種類 | ランニングコスト(※) | ||
除湿量/日 | 電気代/h(※) | ||
エアコン | 冷房 | 20~40ℓ | 11円/h |
再熱除湿 | 20~30ℓ | 15円/h | |
除湿器 | コンプレッサー | 6~16ℓ | 6円/h |
デシカント | 8ℓ | 12円/h | |
ハイブリッド | 16ℓ | 稼働方法による |
ただ、何も考えずにエアコンを稼働させても、これだけの除湿はできないので、エアコンの除湿能力を最大限に発揮できる方法をご紹介します。
湿った空気は上昇する
梅雨の時期、除湿器を24時間つけていても洗濯物が乾かなかったり、なにかジメジメして気持ち悪かったり、体調が悪くなったりしませんか?
エアコンで除湿し続けると、メチャクチャ部屋の湿度を抑えることができます。
今回ご紹介する同じ方法でなくとも、工夫次第では同じ状況が作れるため、理屈を簡単にご紹介します。
難しいと思う方は読み飛ばしていただいても構いません。
除湿の仕組み
除湿は空気中の水分を結露させて室外に排出するので、除湿=結露の仕組みです。
このように例えられます。
「コップに冷たい飲み物を注ぐと、コップが汗をかくことと同じ」
つまりどういうこと…???
9つのステップでご紹介します。
- 空気は水分を含むことができる
- 含められる最大水分量は温度(気温)によって違う
- 温度が高ければ、多くの水分を含めることができる
- 温度が低ければ少しの量しか水分を含められない
- 室温20℃では1㎥の中に、17.3gの水分を含められる
- 室温が10℃では1㎥の中に、9.4gの水分しか含められない
- コップに冷たい水を入れてみると…
- 室温は20℃なのでたくさん水分を含められる(気化)が、コップの周りだけ10℃なので、あまり水分を含められない
- 結果、コップの周りは冷たいので、空気中に含められない水分が水に変わる(液化)


そして、湿った空気・暖かい空気は上昇するという法則があります。
昔のバランス釜のお風呂は上が熱くしたが冷たいとか、雲ができ雨が降ることと同じ原理です。
エアコンの設置場所がポイント
暖かい空気は上昇する法則をご紹介しました。
エアコンは、設定温度になると送風に切り替わるので、常にエアコンが暖かい空気を吸い込む場所に設置する必要があります。
暖かい空気が上昇する階段上にエアコンを設置する

除湿の仕組みで記載した通り、エアコンも温かい空気に多く含まれる湿度を、冷やすことで結露させ、液化した水を外に排出して除湿します。
つまり、エアコンが常に暖かく湿った空気を吸う状況を作り続けなければいけません。
また、エアコンからは除湿された冷たい空気が排出されるので、人がゆっくりする場所(たとえばリビング)への設置は避けるべきです。
エアコンの設置場所は階段上がベスト
リビング等の人が常駐する場所は避けること
もし平屋の方は、温かい空気が集まり、人が常にいない場所を探しましょう。
サンシェードの相乗効果
夏、外からの日射熱は室内温度の上昇に大きく影響します。
トリプルガラスだろうが、遮熱シェードをつけようが、室内の窓着でガードしても、室内に蓄熱されます。
窓の外側で遮熱することが最も効率が良く、最近はサンシェードも多くの種類が販売されています。
- スタイルシェード
- Ultra+SS
- MKSS
- SEKISUI 積水 masa

スタイルシェードは遮熱効果が高く、利用しないときはコンパクトにしまえ、デザイン性も施工性も高く一番導入したかったのですが準耐火仕様の家には設置できません。
そのため、ハイドロテクトタイルを加工できる外壁屋さんの出張費と材料費がかかりますが、現場監督にお願いし、アイプレートを設置してもらいました。


再熱除湿のエアコン
しかしながら、どうしても該当する場所がない、というケースもあるでしょう。
それでも、もしも寒くなってしまったときのために、階段上に設置できたとしても、必ず再熱除湿機能付きのエアコンを購入しましょう。
梅雨の時期、冷房で除湿した場合、高気密高断熱住宅だと室温がすぐに冷えてしまう可能性があるためです。
再熱除湿の機能は、エアコンの機能比較に記載した通り、除湿した後、除湿するために冷やされた空気を温めて室内に戻してくれます。
これによって寒くて不快になるということと、室温が冷えないのでエアコンが除湿を続けられるということになります。
もしも冷房で室温が設定温度まで下がってしまうと、除湿はされず、逆に除湿戻りという湿度を高めてしまう可能性もあります。
実際、2019年6月、約60平米で冷房で除湿をした場合、しっかり除湿するものの、すぐに(数時間)気温が下がってしまいました。
再熱除湿で除湿をしたところ、室温は25度程度に落ち着き、除湿もしっかりしてくれます。この能力は素晴らしいです。
寒さに弱く、暑さにも弱い透析+逆流性食道炎の障がい者(実母)は冷房除湿した際は寒さで生活できませんでした。
しかし、再熱除湿にしたところ「非常に快適」で、なんと、逆流性食道炎の症状もおさまってきました。

まとめ
高気密高断熱住宅を設計する人、エアコンを設置しようとしている人、リフォームしようとしている人はエアコンの設置場所を検討し、再熱除湿機能の付いたエアコンを購入しましょう。
2階建ての普通の大きさの家は、6畳用エアコン1台で全館冷房が可能
冷房によって除湿もばっちり
除湿器に比べて除湿量も多く、コストも安い
設置は階段上
念のため再熱除湿機能付きのエアコンを購入
これにより、梅雨でも室内はサラッとした空気で、室内干でも洗濯物はよく乾き、嫌な臭いもせず、結露がないためにカビも発生しない健康住宅になります。
あなたの家がカラッと過ごしやすい環境になることを願っています。

