壁掛けテレビの高さ、どこが正解か分からない…
高さ以外にも注意することは何?
ネットの情報がバラバラで、結局何を信じればいいの?
壁掛けテレビの高さ選びは、座る高さ、テレビまでの距離、将来的な家具の入れ替えなど、様々なことを考慮しなければなりません。
この記事を読むことで、あなたの家族にぴったりの壁掛けテレビの高さが分かり、さらにテレビまでの距離や下地作りなどを網羅的に解説しました。
後悔しない理想の壁掛けテレビを実現させるために、ぜひ最後までご覧ください。
壁掛けテレビの高さで失敗しないための基本
壁掛けテレビの高さは、一度決めてしまうと簡単に変えられないため、最初の判断がとても大切です。このパートでは、よくある失敗例と、高さ選びの重要性について分かりやすく解説します。
- 設置後の移動や高さ調整が難しい
- 高すぎると首が痛くなりやすく、低すぎても映像が見づらい
- 家族の身長や普段の過ごし方によって最適な高さが異なる
例えば、「壁掛けだから」とテレビを高い位置に設置してしまい、実際に使い始めてから首が疲れる、家族みんなで見づらいと感じて後悔するケースがよくあります。
一般的には、床からテレビの中心まで約100cm前後が見やすい高さの目安とされていますが、ソファや床座りなど視聴スタイルによって微調整が必要です。
壁掛けテレビの高さは、家族みんなが快適に過ごすための大事なポイントです。設置前に実際に座って目線を確認し、しっかり話し合って決めることをおすすめします。
テレビの壁掛けにおすすめの高さはどれくらい?

壁掛けテレビの高さ選びは、「座る高さ」や「テレビまでの距離」も大きく関係します。ここでは、テレビの大きさ・座る位置・視聴距離を総合的に考慮した早見表と、計算式を使った具体的な決め方を紹介します。失敗しない高さ選びのために、ぜひご活用ください。
テレビの大きさ・座る高さ・距離を含めた早見表
最も売れている大きさ(55型)を例にして、おすすめ高さ・推奨視聴距離 早見表を作成しました。
- テレビの大きさ:55インチ
- 推奨視聴距離(4K/2K)=1.1m / 2.1m
視聴スタイル | 目線の高さ (床から) | おすすめ高さ (床から画面中心) |
---|---|---|
床に座る | 70~75cm | 65~75cm |
低いソファ | 90~95cm | 90~100cm |
一般的なソファ | 100~105cm | 100~110cm |
ダイニングチェア | 105~110cm | 105~115cm |
高めの椅子・立ち | 115cm~ | 115cm~ |
※上記は大人の平均的な数値です。
テレビまでの距離とおすすめ高さの計算式

おすすめの高さ(床からテレビ中心まで)
計算式:テレビ中心の高さ(cm) = 視聴者の目線の高さ(cm) − 10〜15cm
目線の高さは、実際に座って床から目までの高さを測ります。
例えば、ソファに座って目線が100cmなら、テレビ中心は85〜90cmが目安です
テレビまでの推奨距離
計算式:4Kテレビの場合→ 推奨視聴距離(cm)= テレビ画面の高さ(cm)×1.5
計算式:2K(フルHD)テレビの場合→ 推奨視聴距離(cm)=テレビ画面の高さ(cm)×3
2Kテレビは画素数が少なく、近づきすぎると映像の「ドット(画素)」や粗さが目立ちやすくなります。そのため、画面の高さの約3倍という十分な距離を取ることで、画面の粗さを感じずに自然で美しい映像を楽しめます
4Kテレビの「画面の高さの1.5倍」という距離は、画質的には十分ですが、目の健康という観点では「最低ライン」と考え、部屋に余裕があればもう少し距離(画面の高さの2倍程度)を取ると安心です
まずは「どこで、どんな姿勢で一番長くテレビを見るか」を決めましょう。
つぎに、家族の誰か一人ではなく、みんなの目線を基準に調整するのがおすすめです。
壁掛けテレビ設置で気をつけたいポイント(配線・コンセントと下地補強の完全ガイド)
壁掛けテレビを安全・快適に設置するには、「配線やコンセントの位置」と「壁の下地や補強」の2つがとても重要です。
ここでは、初心者でも失敗しないための具体的な準備・機材・チェック方法をまとめました。これを読めば、自分で設置できるかどうか判断できます。
配線・コンセントの位置をしっかり計画しよう
コンセント・アンテナ・LANの位置
テレビ裏の中央より少し左右どちらかにずらして設置すると、テレビ金具や本体と干渉しにくくなります。
コンセント・アンテナ端子・LAN差込口はまとめて設置すると配線がスッキリします。
HDMIやLANケーブルも必要な数を事前に想定しましょう。ゲーム機やレコーダー、ネット配信サービスを使う場合は特に重要です。
配線を美しく隠すコツ
壁の中に配線を通す場合はPF管やCD管(内径22mm程度)を使うと、あとからケーブルを交換・追加しやすくなります。
既存の壁の場合は配線カバー(モール)を活用すれば、壁を傷つけずに配線を隠せます。
HDMIケーブルは5m以内が基本。長すぎると映像や音声にノイズが出ることがあるため、レコーダーやゲーム機の設置場所も考えておきましょう。
アンテナ線はレコーダーに接続し、レコーダーからHDMIでテレビに接続するのが一般的です。これにより、配線距離が短くなり、トラブルも減ります。
事前にやっておくと安心なこと
設計段階やリフォーム時なら、コンセントや端子の位置を図面でしっかり決めておきましょう。
既存住宅の場合は、延長コードや配線カバーを使って、なるべく配線が目立たないよう工夫しましょう。
壁の下地や補強をしっかりチェック
下地や補強材の重要性
壁掛けテレビは重さがあるため、石膏ボードだけでは絶対にNG。壁の裏に「柱」や「補強材」が必要です。
下地がない場合は、16mm以上の合板や市販の補強セットを使って補強しましょう。重いテレビなら24mm厚の合板もおすすめです。
下地の探し方・安価な道具
下地センサー(1,000~2,000円程度)を使えば、壁の裏の柱や補強材を簡単に探せます。
磁石付き針(ピン)も安価で便利。壁に小さな穴を開けて下地の有無を確認できます。壁を軽く叩いて音で判断する方法もありますが、初心者には下地センサーの利用が安心です。
下地に固定するための機材と耐荷重
コーチボルト(コーチスクリュー)や木ネジで、下地(柱や補強板)にしっかり金具を固定します。
電動ドライバーやインパクトドライバーがあると作業が楽です。100円ショップの水平器も活用できますが、サードパーティの金具を買うと、水平器が無料セットでついてくることも多いです。
壁掛け金具はテレビの重さ・サイズに合ったものを選ぶこと。金具や補強材の耐荷重は必ず確認し、テレビ+金具+周辺機器の合計重量が耐荷重を超えないようにしましょう。
下地がない場合の対策
合板補強16mm厚以上の合板を壁内部や外側に取り付けて補強する方法もありますが、素人には厳しいので、業者へ依頼するのがベストです。
設置前に準備するもの・手順まとめ
- テレビの型番と金具の適合を確認
- 設置場所の壁の下地を探し、強度を確認
- 配線やコンセントの位置を決める
- 必要なら補強材を設置
- 金具を下地や補強材にしっかり固定
- 配線を通し、テレビを設置
壁掛け金具の種類と特徴・選び方

壁掛けテレビの金具選びは、快適さと安全性を左右する大切なポイントです。自分の目的や設置場所に合った金具を選ぶことで、見た目も使い勝手も大きく向上します。
固定式・可動式・チルト式など金具の種類と特徴
あとで家具を変えることもありますし、壁掛けの設置が若干ズレたとしても、金具側で調整できるので、圧倒的に可動式がおすすめです。
金具の種類 | 特徴・メリット | おすすめのケース |
---|---|---|
固定式 | ・壁にぴったり設置できる ・見た目がすっきり ・価格が安い | ・正面から見ることが多い |
チルト式 | ・上下の角度調整が可能(左右は不可) ・多少高い位置でも見やすい | ・床座りやソファ両方で使う場合 |
可動式 | ・前後・左右・角度調整が自由 ・配線のメンテもしやすい | ・複数の場所から見ることが多い |
視聴スタイルや設置場所、予算に合わせて選びましょう。
テレビサイズや設置場所に合った金具の選び方
金具選びで失敗しないためには、テレビのサイズ・重さ・設置場所を必ず確認しましょう。なぜなら、金具の耐荷重や対応インチ数を超えると落下や破損のリスクがあるからです。
- テレビのインチ数・重さに対応した金具か確認
- 壁の材質や下地の有無を事前にチェック
- 可動式の場合、壁からの出っ張りや可動範囲も考慮
- 配線や掃除のしやすさもポイント
例えば、50インチ・重さ20kgのテレビなら「~55インチ・耐荷重30kg」の金具を選ぶと安心です。石膏ボード壁の場合は、下地補強や専用アンカーの使用も検討しましょう。
自分のテレビに合った金具を選ぶことで、安全で長く使える壁掛けテレビになります。
純正金具と汎用金具の違いと選び方
金具には純正品と汎用品があり、それぞれメリットがあります。どちらを選ぶかは、安心感やコスト、設置のしやすさに関わります。
- 純正金具:メーカーが自社テレビ用に設計。適合・耐久性に安心感。価格は高めだが保証やサポートも充実。
- 汎用金具:VESA規格(ネジ穴の間隔)と耐荷重が合えば幅広いテレビに対応。価格が手頃で種類も豊富。
例えば、初めて壁掛けに挑戦する人や設置に不安がある場合は純正金具が安心。コスト重視やVESA規格が合えば汎用金具でも十分です。
金具選びで失敗しないためのチェックポイント
壁掛け金具を選ぶときは、以下のポイントを必ず確認しましょう。
- テレビのサイズ・重さ・VESA規格(ネジ穴の間隔)
- 金具の耐荷重
- 設置する壁の強度や下地の有無
- 可動式の場合は壁からの出っ張りや可動範囲
- 配線やメンテナンスのしやすさ
- 取扱説明書やレビューも参考に
実際にサイズや耐荷重を確認せずに設置して、テレビが落下したり、思ったより出っ張ってしまったという失敗例も多いので、気を付けましょう。
自分で設置するのは難しい?業者に頼むべき理由
壁掛けテレビの設置は、見た目がスッキリして憧れる人も多いですが、実は一人で安全に取り付けるのはかなり難しい作業です。特に大型テレビの場合は、プロに任せるのが安心です。
1人で設置するリスクとよくある失敗
テレビは意外と重く、40型でも約10kg、55型なら15~20kg、65型以上では25kgを超えることもあります。
この重さを一人で持ち上げて壁に取り付けるのはとても危険です。テレビを持ち上げながら、壁掛け金具に引っ掛けたり、ねじで固定する作業は、バランスを崩しやすく、落下やケガ、液晶割れのリスクが高まります。
- 下地や補強材がない場所に取り付けて、テレビが落下
- 配線やコンセントの位置が合わず、コードが丸見え
- テレビを持ち上げる途中で落として液晶が割れる
- 壁に穴を開けすぎて、壁紙や壁材がボロボロになる
- 水平に設置できず、見た目が悪くなる
液晶テレビはパネルが繊細なので、力をかけすぎたり、ねじれたりすると簡単に割れてしまいます。一人での設置は、テレビの破損やケガのリスクが非常に高いのです。
筆者も自分でやろうと思っていましたが、結果として業者に選んで大正解。非常に迅速に、まっすぐに、安心感のある設置をしてもらえました。
業者に頼むと「安く・早く・確実」な理由
プロの業者に頼むと、短時間で安全・きれいに設置してくれます。業者は専用の工具や複数人で作業するため、重いテレビでもしっかり固定でき、配線やコンセントの位置も美しく仕上げてくれます。
- テレビの重さやサイズに合わせて最適な方法で設置
- 下地や壁の強度を正しく判断して、落下しないよう固定
- 配線やコンセントもスッキリ仕上げ
- 作業は1~2時間程度で完了
- 万が一のトラブルでも保証があるので安心
DIYで失敗してテレビを壊してしまい、余計な出費が発生するケースも多いです。最初からプロに任せた方が、結果的に安く済むこともあります。
業者選びのポイントとおすすめサービス
壁掛けテレビの設置をプロに頼むなら、「サードパーティ金具を購入するとセットで設置サービスが付いているもの」を選ぶのがとてもおすすめです。
なぜなら、金具と設置工事が一緒になっていることで、金具選びの失敗や設置の手間を減らせるからです。
最近は、壁掛け金具の専門店やネットショップで金具を購入すると、プロによる設置サービスをオプションで申し込めるケースが増えています。
たとえば「TVセッター」シリーズなどの人気金具は、購入時に設置工事も一緒に依頼でき、現地でプロが壁の強度や配線もチェックしながら、きれいに取り付けてくれます
- サードパーティ金具の販売サイトで「設置サービス付き」を選ぶ
- 壁掛けテレビ金具専門店(TVセッターなど):金具購入時に設置サービスを追加可能
このようなサービスを利用すれば、金具選びから設置までプロが一貫して対応してくれるので、初心者でも安心して壁掛けテレビを実現できます。まずは「金具+設置サービス」のセットを検討してみてください。
まとめ|後悔しない壁掛けテレビの高さと設置方法
壁掛けテレビは、見た目もスッキリしてお部屋が広く感じられる人気の設置方法です。しかし、快適に使うためには「高さ選び」「配線・コンセントの位置」「壁の下地や補強」「金具選び」など、事前の準備がとても大切です。
高さは目線より10~15cm下を目安に、家族の視聴スタイルに合わせて調整しましょう。配線や下地のチェックも忘れずに行い、必要ならプロの設置サービスや金具セットを活用すると安心です。
無理なDIYはトラブルやケガのもと。しっかり準備して、必要なら業者に頼むことで、失敗のない快適な壁掛けテレビライフを実現できます。ぜひ今回のポイントを参考に、理想のテレビ空間をつくってください。

例:55インチテレビ(画面高さ約71cm)の場合