✓ 間取りは完成したけど、入居前の準備が多すぎて何から手を付ければいいかわからない…
✓ せっかくの新築だから、『あれをやっておけばよかった』と後悔したくない
✓ 専門用語ばかりで、業者選びや手続きが複雑すぎる
間取り設計完了で一息。これでようやく一区切りついたと思うかもしれませんが、まだまだ折り返し地点です。
この記事では、実際に筆者が入居前に準備しておいてよかったこと、準備しておけばよかったことを時系列順に7つのカテゴリーに分けて完全網羅します。
- 間取り設計完了後に「やるべきこと」が一目でわかる
- 業者選びの失敗を防ぐ具体的なチェックリスト付き
- 入居後の生活品質を左右する「見落としがちなポイント」を解説
新築入居前の準備は「計画性×準備の早期化」が成功のカギ。このガイドを参考に、理想の新生活をストレスフリーでスタートさせましょう。
間取り設計が完了したらやるべきこと
間取り設計が完了したら、時間のかかる作業に取り掛かるべき時期です。特に外構工事は計画から完成まで長期間を要するため、早めの対応が必須となります。
外構業者の選定と計画
外構工事は「ほぼ間取りが決まったら」すぐに始めましょう!後回しにすると後悔します。
「外構はあとでいいや」と思っていませんか?実は、間取り(家の配置や窓の位置)が決まったら、すぐに見積をとりましょう。
- 予算確保の重要性: 外構の見積で、設備オプションの予算が変わる
- 工期の長さ: 外構工事は設計から施工まで通常2〜3ヶ月かかる
- 季節による制約: 植栽は植える時期が限られる
- 業者の予約状況: 職員さんの予定確保が必要
外構業者選びでは、ハウスメーカーが紹介する業者に限定する必要はありません。ハウスメーカー紹介の業者は「施工実績がある」というだけで、外構に使うアイテムや大きさなどは規格が決まっています
間取りが完成していなくても見積もりは取れます。外構業者も、あなたが「ざっくりした見積もりを知りたい」と思っていることを理解してくれています
複数の業者から見積もりを取るメリットは、業者によって強みが違うため、同じ条件でも業者によって50万円以上の価格差が出てくるのが、外構工事の特徴です。
自分が重視するポイント(排水設計の確実さ、デザイン性、コストパフォーマンスなど)を定めたら、最低でも3社程度の見積もりを比較しましょう。
引き渡し日が決まったらすぐにすること
引き渡し日が決まったら、入居までの具体的なスケジュールが見えてきます。
順番としては、フロアコーティングの施工日よりも後に、引っ越し日の決定です。希望日を確保するためにも早めの行動が必須です。
フロアコーティングのメリットと選び方
フロアコーティングをするタイミングは、家具の置いていない入居前である必要があります。
- 家具がない状態で施工できる
- 引っ越し時の滑りにくく、また、傷から床を守れる
- 施工後の臭いが気にならない
- 乾燥時間を十分に取れる
- 人気の施工業者は予約が埋まりやすい
フロアコーティングは、本当に実施してよかったです。フローリングがあんなにツルツルで滑るとは知りませんでした。
引き渡し日が決まったら、すぐにフロアコーティング業者に連絡して仮押さえをしましょう!フロアコーティングの業者は1〜2ヶ月先まで予約が埋まっていることも珍しくありません。早めに予約することで、希望の日程で施工してもらえる可能性が高まります。

引っ越し準備と業者選定
フロアコーティングをする場合は、その施工日よりも1週間後くらいがちょうどいいです。引っ越し業者も早めの予約がお得!引き渡し日が決まったらすぐに動きましょう。
- 早期予約割引が適用される: 2ヶ月前の予約で最大30%割引になることも!
- 希望日時を確保できる: 特に月末や休日は早々に埋まります
- 複数社の比較検討ができる: 時間に余裕があれば値引き交渉も可能
- 特殊な荷物の対応を相談できる: ピアノや大型家具など特別な対応にも準備時間が取れる
早めに引っ越し業者を予約すれば、費用面でもスケジュール面でも余裕が生まれます。引き渡し日が決まったその日に、まずは複数の業者に見積もり依頼をしてみましょう。
早期予約割引を利用すれば、浮いたお金を新居の家具や家電に回せますよ!
入居前に準備しておくこと
新居への入居が近づいてくると、様々な準備が必要になります。特に入居後、絶対に準備しておくべきポイントを詳しく解説します。
インターネット環境の整備
入居後、真っ先に必要になってくるのは安定したインターネット回線です。
入居後に困ったことがあれば調べ物をしますし、テレビやゲーム機、スマートスピーカー、防犯カメラなど、多くの機器がインターネットに接続するための設定が必要です。
通信容量を気にせず、機器を快適に使うには、安定した高速通信が可能な光回線がおすすめです。特に4K動画の視聴やオンラインゲーム、テレワークをする家庭では、光回線の安定性が大きなメリットになります。
選択肢としては光回線とモバイル回線がありますが、安定性から考えると光回線がオススメです。
光回線のメリット・デメリット:
- ✅ 安定した高速通信が可能(最大1Gbps以上)
- ✅ 複数デバイスを同時接続しても速度低下が少ない
- ✅ テレビやゲーム機、AVアンプなどの接続に最適
- ❌ 申し込みから開通まで1〜2ヶ月かかる場合が多い
- ❌ 開通工事が必要(立ち会いが必要な場合も)
モバイル回線のメリット・デメリット:
- ✅ 申し込みから数日で利用開始できる
- ✅ 工事不要で簡単に設置できる
- ✅ 引っ越し時も持ち運び可能
- ❌ 建物の構造や地域によっては電波が弱い場所がある
- ❌ データ容量制限がある場合が多い
光回線を選ぶ場合は、申し込みから開通までに1〜2ヶ月かかることを念頭に置き、早めの手続きが必要です。特に引っ越しシーズン(2〜4月)は工事が混み合うため、引き渡し日が決まったらすぐに申し込むことをおすすめします。
プロバイダーに、「新居への引っ越し」であることを伝えると、工事日をうまく調整してくれますよ
光回線の開通工事までの期間は、モバイル回線を一時的に利用するという方法もあります。最近は月額料金不要のプリペイド式のWi-Fiルーターもあるので、つなぎとして検討してみるのも良いでしょう。
余裕を持った準備で、入居後すぐに快適なネット生活を始められるようにしましょう!

電力・ガス会社の選定
今までは地域ごとに決まった会社しか選べませんでしたが、今は「電力・ガス自由化」によって様々な会社から選べるようになりました。これは携帯電話の格安SIMのようなもので、同じサービスをより安く利用できる可能性があるんです!
あなたの生活スタイルに合った電気プランを選びましょう!
- 朝型の人:朝早くから夕方までよく電気を使う人は、日中の電気代が安いプランがお得
- 夜型の人:夜に洗濯機や食洗機をよく使う人は、夜間割引プランがベスト
- 在宅ワーカー:日中ずっと在宅の人は、時間帯に関係なく定額に近いプランが安心
例えば、夜22時以降に洗濯機や食洗機を使う習慣がある家庭なら、夜間の電気代が半額になるプランを選ぶだけで、年間で1万円以上お得になることもあります!
また、ガス会社も選べる時代です。ガスも電気と同様に自由化されています。
- 料理好きの家庭:ガスコンロをよく使う家庭は、基本料金が安いプランが有利
- お風呂の頻度:毎日家族全員が入浴する家庭は、使用量が多いほど単価が下がるプランがお得
- 床暖房の有無:ガス式床暖房を使う家庭は、冬季割引のあるプランを検討すべき
都市ガスとプロパンガスでは料金体系が大きく異なるので、まずはどちらが使えるエリアなのかを確認しましょう。
電気・ガス料金は今後も値上がり傾向です。引っ越しのタイミングが見直すチャンスです。
最新情報によると、2025年5月(4月使用分)から電気代が値上げされることが決まっています。ガス料金も原料費の高騰により上昇傾向にあります。
このような値上がり傾向だからこそ、自由化を活用して自分に合った会社やプランを選ぶことが重要です
見積もり依頼は簡単です!各社のウェブサイトで郵便番号と世帯人数を入力するだけで、おおよその料金シミュレーションができます。同じ使用量でも年間で1万円以上の差が出ることも珍しくありません。
新生活のスタートに向けて、ぜひ自分に合った電力・ガス会社を選んで、賢く節約しましょう!
入居前の設備確認と対策
新居に入居する前に準備しておくことで、入居後すぐに新生活を落ち着いて送ることができますし、そうすることで後の掃除が楽になったり、物持ちが良くなったりします。
ここでは、キッチン周りの準備と害虫対策について、事前に購入しておくべきアイテムを中心に詳しく解説します。特にフィルターに関しては、入居後、様々なフィルターを試してきましたが、特に3M社のフィルターが高性能でおすすめです。
キッチン周り
新しいキッチンは汚れていない状態だからこそ、最初から保護対策をしておくことで美しさを長く保てます。以下のアイテムを事前に用意しておきましょう。
- 換気扇フィルター: 油汚れが付く前から使うことで、本体の寿命も延びる
- 排気口カバー: 中がずっと綺麗を保てるので、新築の時に設置すべき
- 油跳ね防止ネット: 設置しておくと大掃除の時がメッチャ便利
- 食器敷: 使い始める前に敷きましょう。カットできるタイプがオススメ
- トースター・炊飯器ラック: カップボード下は、コーヒーサーバーとか電子レンジを置くので、設置場所を決めておきましょう
- 石鹸ディスペンサー: 手を触れずに石鹸が出るので、調理中の衛生管理に最適
- フライパン立て: 効率的に収納するためにも必須
害虫対策
新築だからこそ、外から外注を侵入させないことが重要です。
エアコン配管用防虫キャップ
新築時はエアコン配管が最も清潔な状態です。高性能フィルター技術を応用した防虫キャップを取り付けると、内部に汚れや虫が侵入するのを効果的に防げます。

隙間テープ:
玄関ドアや窓枠の隙間は、外部からの虫や小動物の侵入経路になります。新築時に隙間テープを貼ることで、外敵の侵入を効果的に防げます。特に玄関ドア下部の隙間は見落としがちですが、ここからゴキブリなどが侵入することが多いので要注意です。
これらのアイテムを事前に用意して、新生活を快適にスタートさせましょう。
壁の活用

壁は、石膏ボードと補強壁(木)の2種類があります。
テレビの壁掛けやウォールラックなどの重いものは補強壁にがっちり固定し、時計やミトンかけなどはフックを使うなど、使い分けることで、機能性も兼ねつつ、壁の穴を最小限に抑えることが可能です。
壁の保護と対策
壁をうまく使って、収納に最大限に活用しましょう!
玄関・LDK入口のアウター掛け
しっかりとした壁付けタイプのコート掛けは、重いコートやバッグも安心して掛けられます。設置には電動ドリルと脚立が必要ですが、一度取り付ければ長く使えて便利です。耐荷重10kg以上のものを選ぶと安心です。
後付けニッチ
突っ張り棒タイプの後付けニッチは、場所を自由に変更できるのが魅力です。リモコンや小物を収納でき、充電ステーションにすることも可能です。壁に穴を開けたくない方にもおすすめです。
神棚や写真立て
ピクチャーレールや神棚などは、入居後に自分で設置することになります。入居後は、家具の組み立てや設置があるので、脚立や電動ドリルがあると、メチャクチャ効率的です。
水回りの準備
入居後も、楽にキレイを保つための準備をしておきましょう。
フロアコーティングのオプションで浴室や洗面台をコーティングしても、意外とすぐに剥げてしまうので、日々のメンテナンスが重要です。
- 洗面所のコーティング: 月1回、5秒でできるコーティングが便利
- 使いやすいハンガー: ハンガーにはいろんな種類があるので、入居前にそろえておきましょう
- 物干し竿: 伸縮タイプがオススメです
入居後は、炊事や洗濯が効率的になると嬉しいですよね。洗濯籠やハンガーを新調しておくと、毎日の洗濯が楽になりますよ!
床の保護マット設置
新築の床を長持ちさせるために、家具や家電の下にマットを敷きましょう!
新築の美しいフローリングを保護するためには、重量のある家具や家電の下に適切なマットを敷くことが効果的です。
- 冷蔵庫マット: 滑り止めパッド付きのものを選べば地震時のずれも防止。
- 洗濯機防振マット: 高性能防振ゴムを使用したマットは振動音を効果的に抑制。夜間も音を気にせず洗濯可能。
- フロアコーティングの上にも置けるPVCマット: フロアコーティングを施した床にも使えるPVCマットは、キャスター付きの椅子の下に最適
- お風呂マット: 浴室から出たところに置くマット
リビングに学習机を置く場合、椅子がキャスター式になるので、PVCマットがオススメです。
エクステリア対応
エクステリアは、設計が非常に重要です。ここでは、サンシェードの準備、雑草対策、排水対策について、おすすめのポイントをご紹介します。
サンシェードの準備

夏の強い日差しから家を守り、冷房効率を上げるサンシェードを準備しましょう!
サンシェードは、直射日光を遮ることで室内の温度上昇を抑え、冷房効率を向上させます。遮熱フィルムとは比べ物になりません。外断熱が最強です。
- UVカット率90%以上
- 通気性の高い素材が良い
- 高価なものではなく、数年起きに買い替える前提が良い
夏にサンシェードの設置は必須です。一方で、遮光性が高すぎると部屋が真っ暗になる上に、通気性が悪いと風が強い時にバサバサうるさいです。
しかも、高いサンシェードを買っても紫外線でボロボロになります。また、
10種類以上使ってきましたが、一番コスパが良いと思うサンシェード(今、我が家で使っているもの)は下のものです。
雑草対策
雑草が生える前に対策をすれば、その後の手入れが格段に楽になります!
新築の庭は、雑草が生えていない状態なので、この時期に適切な対策を行うことが重要です。
- 防草シート: 透水性と通気性のあるタイプを選ぶと、植物の根腐れを防ぎながら雑草の成長を抑制できます。
- 除草剤: 長期残効型の除草剤を使用すると、1回の散布で数ヶ月間効果が持続します。
一番安全な除草方法は熱湯をかけることですが、無農薬の除草剤も売っているので、我が家が使っている除草剤を紹介しておきますね。
防草シートを敷いた上に砂利や玉砂利を敷くと、見た目も美しく、雑草対策も万全です。庭の一部に植栽スペースを設けることで、メリハリのある庭づくりができます。
排水対策

排水対策は必須です。設計をミスすると、入居後に大きな後悔をするかもしれないので、しっかり対策しましょう。
エアコンの排水
排水ホースの先端を雨どいに直接つなぐのがオススメ。排水溝からのにおいの逆流に注意。同時に散水栓のジョイント蛇口もそろえておきましょう
コケ対策
日当たりが悪く湿気の多い場所には、防水性と通気性を兼ね備えたコケ防止塗料を塗ることで、コケの発生を抑制できます。
害虫対策
しっかり排水できずに水たまりになると、蚊の発生源になるので要注意
適切な勾配設計も重要です。雨水が家の基礎に向かって流れ込まないよう、家の周りは若干の傾斜をつけましょう。
特に北側や風通しが悪い場所は、水が乾きにくいので要注意ポイントです。
新築時にこれらの対策を行うことで、美しく機能的なエクステリアを長く保つことができます。
我が家は排水計画が上手くいかず、外構工事を2回するハメになりました…
入居時に必要な書類整理
新居への入居時には、さまざまな手続きや書類の提出が必要です。これらを計画的に進めることで、スムーズな新生活のスタートを切ることができます。以下に、入居時に必要な手続きと書類を整理してご紹介します。
入居時に必要な手続きと書類一覧
分類 | 必要な手続き・書類 | 期限・備考 |
---|---|---|
住民票関連 | 転出届、転入届、印鑑登録 | 転出:14日前から可能 転入:14日以内必須 |
運転免許・車両 | 運転免許証住所変更、駐車場証明、 自動車保険変更 | 管轄警察署で手続き 陸運局または軽自動車検査協会 |
健康保険・年金 | 健康保険住所変更、国民年金住所変更 | 会社への報告 市区町村の役場 |
税金関連 | 固定資産税通知書変更、住民税住所変更、 所得税住所変更 | 確定申告時に反映 |
子ども関連 | 児童手当住所変更、子ども医療費助成、 学校転校手続き | 該当者のみ |
公共料金・契約 | 電気、ガス、水道開栓、 インターネット契約、NHK住所変更 | 入居前に予約しておくと安心 |
金融機関 | 銀行住所変更、保険の住所変更 クレジットカード住所変更 | オンラインで可能な場合も多い |
その他 | 郵便局への転居届、 会員カード類の住所変更 | 転居届は1年間転送可能 |
自治体によって必要書類や手続き方法が異なる場合があるので、事前に確認しておくと安心です。
まとめ:新築入居前にやることリスト:全体像と重要度
新築住宅への入居は人生の一大イベントです。この記事では、入居前に準備すべき重要なポイントを時系列に沿って解説してきました。
入居までの時系列チェックリスト
間取り設計完了後すぐに
- 外構業者の選定と計画(複数社から見積もり取得)
- 宅配ボックスとポストの設置計画
- 防犯対策と照明計画の検討
引き渡し日が決まったら
- フロアコーティング業者の予約(早期予約で希望日確保)
- 引っ越し業者の手配(早期予約で割引適用)
入居1〜2ヶ月前
- インターネット回線の申し込み(工事日の調整)
- 入居2週間前〜入居直前
- キッチン周りの準備(換気扇フィルター、排気口カバーなど)
- 害虫対策の実施
- ウォールシェルフの取り付け
- 水回りの防カビ対策
- 床の保護マットを準備
エクステリア対応(サンシェード、雑草対策、排水対策)
- 各種住所変更手続き、公共料金の契約手続き
- 金融機関等への住所変更届
新築住宅での生活を長く快適に過ごすためには、入居前の準備が何より大切です。この記事を参考に、抜け漏れのない準備を心がけてください。