本記事では手指骨折の中でも中手骨骨折についてご紹介します。
壁や物を強く殴ると中手骨骨折します。
こんな疑問にお答えします。
手指骨折は想像する以上に大変です。
骨折しないことが一番ですが、もし手指骨折してしまった場合、完治に向けて見通しが立つ情報をご紹介します。
本記事で分かること
- 手指骨折の原因
- 手術は必要?
- 手術費用は?
- いつから運転やランニングが可能?
- リハビリは必要?
- 指が曲がらない?後遺症は?ピアノは弾ける?
- 全治何か月?いつまで痛みは続く?
手指骨折の原因と応急処置
子育てをしていると、ついカッとなってしまうこと、ありますよね?
人間だもの。抑えきれない感情、ありますよね??
そんなとき、人は殴れないので、壁やテーブルを殴ってしまうこと、ありますよね???
殴る角度によって折れる骨が違ってきます。
- グーでまっすぐ横の壁、グーで垂直にテーブル⇒中手骨骨折
- グーで小指側から壁・テーブル⇒複数の指が一気にポッキリ
カッとなっているので、ぶつけたときはそんなに痛くないですし、15分くらいは腫れませんが、1hくらいするとメチャクチャ腫れてきます。
腫れて来たら骨折です。すぐに病院に行きましょう。
中手骨骨折
グーで真っすぐ殴った場合、手術のできる病院に通院することをオススメします。
なぜなら、グシャッと折れるので、折れた骨がズレやすいためです。
ズレたまま治癒すると、一生、指の骨が曲がったままになってしまうので、手術が必要です。
手術のできない整骨院に行くと、手術のできる病院を紹介されるだけで費用も治療期間も延びる可能性があります。
ちなみに筆者は近くの整骨院へ行き、レントゲンの結果ズレていたので、応急処置として徒手整復をしました。
診断名:第5中手骨骨折
徒手整復とは、先生が折れている骨を(麻酔無しで)無理やり元に戻ず治療です。
徒手整復は悶絶するほどメチャクチャ痛いです。
繰り返しますが、折れている骨を麻酔無しでグリグリ正しい位置に戻そうとする治療です。
複数の指が一気にポッキリ
ポッキリいっていれば、骨がズレないので手術が不要です。添え木・固定をして動かさないようにすれば綺麗にくっつくので、自宅近くの整骨院でも治療が可能です。
また、骨折すると体が骨をかばうからか、手がメチャクチャむくみます。
身体の防衛反応で、時間が経つとむくみが取れますが、ワイヤー手術の後にむくみが取れると皮膚にワイヤーがあたって痛い現象も起きます。
第五中手骨骨折は殴らないと折れません。恥ずかしくて嘘をついても医師に見破られます。
手術について
手術は必要?
折れた骨がズレていなければ手術する必要はありませんが、こんな時は手術が必要です。
- 折れた骨がズレている
- 指先を繊細に使う必要がある(ピアノを弾く等)
骨がズレてくっついてしまうと、握るという作業が上手にできなくなるので日常生活に支障が出ます。
手術の種類
骨を真っすぐにくっつけるため、折れた指同士を真っすぐな位置にする必要あり、手術は大きく2種類あります。
- ワイヤー手術
- プレート手術
指の真ん中は空洞になっているので、正しい位置にしてワイヤーを指してズレないようにする手術です。
小指骨折のワイヤー手術の場合、メスを入れるのは手くるぶしの上・3cm程度です。
もしワイヤーで無理な場合は、プレートに定間隔で骨を固定するので、メスを入れる部分が非常に大きくなります。
手術の麻酔
通常、全身麻酔で行いますが、喘息などの呼吸器系に疾患を持っている患者は、安全を見て部分麻酔(腕全体)を行います。
腕全体の麻酔は肩に麻酔を打つのですが、麻酔を注入するのが痛い(吐き気がする)です。
ただし、麻酔をすると全く感覚がなくなります。逆にいうと手術が終わっても自分の腕がないような感覚です。
入院前に三角巾を用意しておくと手術後が楽です(もちろん病院でも購入可能)。
手術費用は?
日帰り手術・2泊3日の手術は医療機関によって違うようです。
筆者はワイヤー挿入手術は2泊3日、ワイヤーを抜く手術は日帰りでした。(両方ともほぼ同じ手術)
その結果、2泊3日の手術は約10万円でした。
医療保険(手術特約、入院)×3つで約10万円の給付なので、収支は大きくマイナスではありませんでした。
リハビリについて
手指骨折の最大の難関はリハビリです。
骨折しているので固定します。固定すると腱が硬くなるのですが、特に指の腱は固くなりやすいです。
繰り返しますが、リハビリが超大変です。自分の指の力では、指が曲がらないのです。
とにかく痛くても曲げないといけません。柔軟体操と一緒で、痛くないと伸びないので、曲がらないためです。
医師からの指示は、「このタイミングでリハビリしないと一生指が曲がらなくなる」です。
リハビリの内容
リハビリセンターは週1。そのため、一日3回(朝昼晩)のリハビリが必要です。
曲がらない指を力づくで曲げて20秒を2セット。動けなくなるほど痛いです。
痛みに耐えながら自分で曲げようとしても絶対に加減をしてしまうので、パートナーにフォローしてもらう必要があります。
リハビリ後の20秒は立ち上がれません。そのくらい痛いです。これを朝昼晩に2回ずつ。
- 指の関節ごとに曲げる筋トレ
- 指全体を曲げる屈伸運動
- 指を反る柔軟体操
- 指を広げるトレーニング
- 指を閉じるトレーニング
といった具合に、リハビリメニューが増えていきます。
繰り返しますが、週1のリハビリセンターだけでは良くならないので、自主リハビリが必要です。
- 指の関節ごとに筋トレできるハンドトレーナー
- 強度を調節できるハンドグリップ
- 指を曲げるためトレーニング用のリング型ハンドグリップ(3強度別)
- 指を広げる・反る力を鍛える指エクササイズ(3強度別)
これを2週間継続すれば、だいぶ曲がるようになります。
運動やランニング
医師や作業療法士からは運転やランニングはOKと言ってくれないので、自己判断になります。
リハビリを2週間必死に続ければ、だいぶ曲がるようになります。
不意に痛みが走る場合、運転は控えつつ、ランニングは不意にぶつかることには最大限に注意しましょう。
転んで手を付くと最悪です(体験談)。
治癒の流れ
とにかくリハビリがきついです。
リハビリは、折れた骨をもう一度折ろうとしているんじゃないかというほど無理やりに曲げるトレーニング
それでも筆者は指を反る動きはできませんでした。ワイヤーが手首にあたる痛みと、反る動きをすると腱がワイヤーにあたるような痛みがあったためです。
筆者の場合、骨折から3カ月で骨が80%くっついてきたという状況でした。
早ければ全治3カ月、遅ければ全治4~5カ月
骨折の経験から得るモノ
リハビリをしている流れで、筋肉をつける必要が出てきます。
指を動かさないことで腕の筋肉がメチャクチャ落ちるためです。
- バランスボール
- 自重トレーニング
- YoutubeでHIIT
- ダンベルで筋トレ
指が治るころには、骨折する前と同様の筋肉に戻すことで、ようやくリハビリの終了、完治です。