一条工務店の進化系

開き窓の多用は危険!冬の結露対策(一条工務店)

注文住宅を建てる際、悩ましい一つが窓選びではないでしょうか。

高気密高断熱住宅の場合、窓は最も熱損失が大きいため、窓は減らしたい一方、採光風通しの面から大きい窓を設置したいという矛盾の選択に結論を出さなければいけません。

私は気密性を重視して開き窓を多く採用しましたが、その結果、一条工務店の開き窓の大きな問題に気付きました(一般常識が誤っているのではないかという仮説)

この記事では、窓の選び方を紹介しますので、設計前・設計中の方は、ぜひご一読ください。

一条工務店の窓の種類

一条工務店の窓の種類は3種類です。

種類特徴
FIX窓はめ殺し窓。窓の開閉ができない窓。
引き違い窓左右の移動で開け閉めする窓。大開口に適した窓。
開き窓引き違いに比べ、気密性が高い。

この3種類に対して、窓の幅、高さの違いがあります。

窓の種類高さを一緒に考えるので、何が良いか分からなくなってしまいますが、特徴と目的をハッキリさせることで、ほぼ悩まずに選んでいけると思います。

それでは一条工務店の窓の種類を見ていきましょう。

一条工務店の窓の記号

一条工務店は以下の法則で設定されています。

ローマ字2ケタ数字(横幅)2桁(3ケタ数字)(縦の長さ)
JF(FIX窓)2445
J (引き違い窓)2345
JK(開き窓)5961

数値=cmではありません。×3=約横幅cmとなります。

例:JF2445は、横幅が24×3=約70cm、縦の長さは45×3=約130cmとなります。

それぞれの窓の特徴

FIX窓の特徴

採光眺望目的に採用されることが多く、開閉(通気)できない窓です。

一般常識としては気密性が最も高いという位置づけとなっています。

一条工務店の施主は「最も結露しにくい窓」としての地位を築いています。

掃き出し窓の特徴

建売住宅でも最も多用されるため、高級感がないと位置づけになっています。一方、足場のない2階以上の窓である場合、窓の外側の掃除が可能です。

操作性が良く、アイプレートさえ設置しておけばサンシェードを設置するのがとても簡単ですが、防犯性が低く、構造上、引き違いの部分に隙間ができるため、気密性が低いとされています。

一条工務店の窓は、以下の部分に隙間があるため、気密性を保つためには隙間を埋める対策が必要です。

コタローは、出来る限りの隙間に高発泡ポリエチレンフォームで埋めました。家全部の窓に設置するため、最も短い150mを購入しましたが、有り余るという感じではないです。

また、直径13mmを選びましたが、もう少しだけ太くても良かったかもしれません。

開き窓の特徴

引き違い窓に比べると気密性が高いと言われています。また、建売住宅ではあまり使われないため、注文住宅としての特徴にもなります。

足場のない3階以上の窓である場合、窓の外側の掃除が不可能です。

せっかく高気密・高断熱の住宅を建築するならば、少しでも気密性の高い開き窓を採用したいと思い、かなり無理をして多く採用しました。

FIX窓は通気ができなく、風通しを良くしたいときの保険として、あまり採用しませんでした。

その結果、住み始めて初めての冬、気密性の高い開き窓を採用したにもかかわらず、激しい結露に見舞われため、原因究明を目指しました。

すると、開き窓のパッキンは物凄く薄いのです(1mm程度)。開き窓はグッと閉めると、パッキンの部分がギュッと閉まるイメージでしたが、こんな薄いパッキンでは、気密性など高まりません

建具屋さんにも聞きましたが、鍵が閉まる=建付けは悪くない程度の精度のため、グッと閉まるのは鍵の形状が影響している程度で、密閉度が上がるわけではないそうです。

加えて、窓の間に、ながぁ~い隙間があります。ここです。ここに大量の結露が発生します。

 

さらにさらに、水が溜まらないようにする溝が水平です。これでは結露で集まった水が流れません。これは致命的。他のメーカーの窓もそうなのでしょうか。ここがカビます

 

窓側の溝は発泡ポリエチレンがピッタリはまる(直径13mm)のですが、サッシ側にも溝があり、以下の構造から、この発泡ポリエチレンがピッタリはまりません。まだ改良の余地があります。

 

発泡ポリスチレンフォームの特徴

柔軟性、復元性、軽量で緩衝性、弾力性に優れています。
はっ水性防湿性、浮力性にも優れています。
無毒性であり、耐薬品性に優れています。
耐水性・断熱性に優れているため、目地のすき間埋めとして最適です

これらの結果より、開き窓の多用は、そこまで気密性に影響せず、結露も多いうえに、清掃サンシェード設置などが困難であることから、トータルで見て2階以上に設置することは控えたほうが良い結論を付けました。

適切な窓の配置

FIX窓を設置すべき場所

採光を目的とした窓ですので、「外からの視線が気になるが、光がほしい場所」が最適です。開き窓や引き違い窓との組み合わせ重要です。

場所採用窓の例目的
個別の部屋JF2030+1238部屋の2面に窓が設置できる場合、1面開き窓or引き違い窓にし、もう一面FIX窓にすると気密性と採光と通気確保のバランスが良い(デザインのバランスは悪い)
階段JF1045+782採光。我が家は3連を採用。全館冷房用のエアコンの下に設置。少しでも外からの日射熱をいれることで、サーモオフにならないことを期待。

引き違い窓を設置すべき場所

場所採用窓の例目的
1階リビングの採光J5029+1541

JM5930+1238

外からの視線を気にせず、一方で高い場所への設置により十分な採光を確保。これで採光が確保できない場合、大きな窓ではなく照明計画で明るさの確保をするべき。
ベランダJ5971他出入りをしやすくするため。また、2階以上にリビングがあり、大型冷蔵庫を搬入(※)する際にも役立つ。
3階がある場合J4430+1238窓の清掃、サンシェードの設置、勉強の時に外からの視線が気にならないためにも、高い位置に設置。そうすることで壁やコンセントの活用場所が増える

※掃き出し窓だから2階のリビングに冷蔵庫を納品できました

開き窓を設置すべき場所

消極的ですが、上に紹介した引き違い窓とFIX窓以外の部分は開き窓で高級感(満足感)を得られると思いますが、以下の点に注意です。

3階の設置、サンシェードの設置予定窓(東側と西側)は、掃き出し窓にしましょう。

開き窓の場合、3階の場合は窓の外側に鳥の糞が付いた場合等に掃除ができず、構造の特徴から、サンシェードの設置も極めて厳しくなります。(我が家は無理やり設置)

東側西側は特に日射熱が入ってくるため、サンシェードの設置がオススメです。

まとめ

これまで紹介してきたとおり、開き窓が特別、気密性が高いわけではなく、結露も酷いことが分かっていただけたと思います。

窓の特徴を捉え、自分の意図に合った窓に偏るのではなく、それぞれの窓の長所を生かせる場所に配置することが、生活の質を上げることにつながると思います。

窓の種類特徴
FIX窓採光と視線を遮ることを目的としているため、目線より高い位置に設置することが望まれる。階段に設置することで、エアコン付近を日射熱で温めて全館冷房を成立させる補助になりえる。
引き違い窓ベランダとの出入りには操作性が良いので大きい窓を導入が望まれる。リビングには視線が気にならないよう、目線よりも高い位置に、横長採光性を確保するのが最も適していると考えられる。
開き窓1階2階北側の設置が望まれる。(逆に3階と東・西は清掃とサンシェード設置の観点から、開き窓は避けるべき)
  • 窓の特徴を理解
  • 設置の目的を整理
  • 採光を窓と照明の両面から検討
  • 風通しは全館冷房で解決
  • 高級感と日々の生活のしやすさを天秤にかける

これらの検討により、皆様が住んだ後に納得できる設計ができることを願っています。