一条工務店の進化系

開き窓の気密性は低い?!窓の選び方の悩みを解決(一条工務店)

気密性を高くするためには、窓は少なくした上で開き窓が良いって聞くけど、使い勝手はどうだろう…

でも、採光や風通し、サンシェードを考えると、窓はたくさんつけたいな…

高気密高断熱住宅を設計する際、採光・風通しと気密性のバランスは非常に難しいのです。そんなとき少しでも気密性の高い窓にしようと思って開き窓を多くしようと思うことはないでしょうか。

実は、筆者も気密性を重視して開き窓を多く採用しましたが、一条工務店の開き窓の大きな問題があり、その対処方法をまとめましたので是非ご一読ください

本記事で分かること

  • 開き窓の気密性
  • 開き窓の欠点対策
  • 窓の特徴を生かした最適な設置場所

一条工務店の開き窓の特徴

開き窓は引き違い窓に比べると気密性が高いと言われているのですが、湿度管理をしていても結露が激しい現実があります。

よく見てみると、実は、開き窓のパッキンは物凄く薄いのです(1mm程度)。先入観で、開き窓はグッと閉めると、パッキンの部分がギュッと閉まるイメージでしたが、こんな薄いパッキンでは、気密性など高まりません

加えて、窓の間に、ながぁ~い隙間があります。ここです。ここに大量の結露が発生します。

 

さらにさらに、水が溜まらないようにする溝が水平です。これでは結露で集まった水が流れません。これは致命的。他のメーカーの窓もそうなのでしょうか。ここがカビます

 

では、このような状況の回避方法をご紹介しましょう。

開き窓の気密性向上&結露対策

ご紹介してきた写真にも写っていますが、窓側の溝は発泡ポリエチレンがピッタリはまります。(直径13mm)。これによって空気の隙間を減らし、結露量を減らしています。

 

発泡ポリスチレンフォームの特徴

柔軟性、復元性、軽量で緩衝性、弾力性に優れています。
はっ水性防湿性、浮力性にも優れています。
無毒性であり、耐薬品性に優れています。
耐水性・断熱性に優れているため、目地のすき間埋めとして最適です

コレだけではサッシの結露対策のみなので、窓自体の結露も対策しなければいけませんが、簡単な方法で対処できました。

窓全面サッシ全面結露防止フィルムを貼ったところ、圧倒的に結露が減ったのです。フィルムにより窓の冷えを空気に直接伝えないことで結露が減ったものと考えられます。

これにより開き窓の対策はとれることが分かったのですが、これから設計する場合は、どんな窓を選べばいいかを紹介するため、まずは窓の種類をご紹介します。

一条工務店の窓の種類

一条工務店の窓の種類は3種類です。

種類特徴
FIX窓はめ殺し窓。窓の開閉ができない窓。
引き違い窓左右の移動で開け閉めする窓。大開口に適した窓。
開き窓引き違いに比べ、気密性が高い。

この3種類に対して、窓の幅、高さの違いがあります。

窓の種類高さを一緒に考えるので、何が良いか分からなくなってしまいますが、特徴と目的をハッキリさせることで、ほぼ悩まずに選んでいけると思います。

一条工務店は以下の法則で設定されています。

ローマ字2ケタ数字(横幅)2桁(3ケタ数字)(縦の長さ)
JF(FIX窓)2445
J (引き違い窓)2345
JK(開き窓)5961

数値=cmではありません。×3=約横幅cmとなります。

例:JF2445は、横幅が24×3=約70cm、縦の長さは45×3=約130cmとなります。

適切な窓の配置

FIX窓を設置すべき場所

採光眺望目的採用されることが多く、開閉(通気)できないFIX窓は、最も気密性が高く、最も結露しにくい窓としての地位を築いています。

採光を目的とした窓ですので、外からの視線が気になるが、光がほしい場所が最適です。開き窓や引き違い窓との組み合わせも重要です。

場所採用窓の例目的
個別の部屋JF2030+1238部屋の2面に窓が設置できる場合、1面開き窓or引き違い窓にし、もう一面FIX窓にすると気密性と採光と通気確保のバランスが良い(デザインのバランスは悪い)
階段JF1045+782採光。我が家は3連を採用。全館冷房用のエアコンの下に設置。少しでも外からの日射熱をいれることで、サーモオフ対策期待。

引き違い窓を設置すべき場所

操作性が良く、アイプレートさえ設置しておけばサンシェードを設置するのがとても簡単です。そのため、大きな窓にしたい場所(ベランダや採光)に設置するのが良いでしょう。ベランダがなくても窓の外側を掃除できるというメリットがあります。

場所採用窓の例目的
1階リビングの採光J5029+1541

JM5930+1238

外からの視線を気にせず、一方で高い場所への設置により十分な採光を確保。これで採光が確保できない場合、大きな窓ではなく照明計画で明るさの確保をするべき。
ベランダJ5971他出入りをしやすい。また、2階以上にリビングがあり、大型冷蔵庫を搬入(※)する際にも役立つ。
3階がある場合J4430+1238窓の清掃、サンシェードの設置、勉強の時に外からの視線が気にならないためにも、高い位置に設置することで壁やコンセントの活用場所が増える

※掃き出し窓だから2階のリビングに冷蔵庫を納品できました

一方、防犯性が低く、構造上、引き違いの部分に隙間ができるため、気密性が低いとされおり、レール部分に隙間があるため、気密性を保つためには隙間を埋める対策が必要です。

開き窓と同様、出来る限りの隙間に高発泡ポリエチレンフォームで埋めました。家全部の窓に設置するため、最も短い150mを購入しましたが、このくらいは必要量です。万能で使う場所がたくさんあります。

また、引き違い窓のレールに関しては、開き窓で利用をした直径13mmよりも太くても良いと思います。

開き窓を設置すべき場所

消極的ですが、上に紹介した引き違い窓とFIX窓以外の部分は開き窓で高級感(満足感)を得られると思いますが、以下の点に注意です。

3階の設置、サンシェードの設置予定窓(東側と西側)は、掃き出し窓にしましょう。

開き窓の場合、3階の場合は窓の外側に鳥の糞が付いた場合等に掃除ができず、構造の特徴から、サンシェードの設置も極めて厳しくなります。(我が家は無理やり設置)

東側西側は特に日射熱が入ってくるため、サンシェードの設置がオススメです。

まとめ

これまで紹介してきたとおり、開き窓が特別、気密性が高いわけではなく結露も酷いことが分かっていただけたと思います。

窓の特徴を捉え、自分の意図に合った窓に偏るのではなく、それぞれの窓の長所を生かせる場所に配置することが、生活の質を上げることにつながると思います。

窓の種類特徴
FIX窓採光と視線を遮ることを目的としているため、目線より高い位置に設置することが望まれる。階段に設置することで、エアコン付近を日射熱で温めて全館冷房を成立させる補助になりえる。
引き違い窓ベランダとの出入りには最適。リビングには視線が気にならないよう、目線よりも高い位置に、横長採光性を確保するのが最も適していると考えられる。
開き窓1階2階北側の設置が望まれる。(逆に3階と東・西は清掃とサンシェード設置の観点から、開き窓は避けるべき)
  • 窓の特徴を理解
  • 設置の目的を整理
  • 採光を窓と照明の両面から検討
  • 風通しは全館冷房で解決
  • 高級感と日々の生活のしやすさを天秤にかける

これらの検討により、皆様が住んだ後に納得できる設計ができることを願っています。

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