カバンを背負うと、痛みを通り越して吐き気になったり、ビジネスバックだと片方の腕や肩が痛い…と悩まれていませんか?
実は、肩コリのあなたに最もオススメするのは「リュック」です。
なぜなら、人間は左右のバランスを均等に保つことで負荷を分散させ、一部に負担をかけすぎないようにできているからです。
しかし、単純にリュックであれば何でもよいわけではありません。
この記事では、ランニングやバイク(自転車)はしたい、でも、どうしても肩が凝るというあなたにオススメのリュックをご紹介します。
もちろん普段使いする場合も、必ず肩が楽になることは間違いありません。
肩に負荷が集中しない作りが重要
肩コリの人のリュックサックで大切なのは、肩だけに負担のかからない構造です。
肩を守る4つのポイントがしっかり作られていることが重要です。
- ショルダーハーネス(肩紐)
- 背面パッド
- チェストストラップ(胸紐)
- スタビライザーストラップ(腰紐)
ショルダーハーネス | リュックの方の部分。ここのクッション性や幅広が重要。 |
背面パッド | 背中のクッション。クッション性やフィット感が重要。 |
チェストストラップ | 胸の位置にあるバンド。これにより肩の負担が分散される。正しい位置は脇の下と同じライン。 |
スタビライザーストラップ | 腰部分にあるベルト。腰で荷物を持つことで肩の負担を分散させる。ただし腰を意識して下に背負うと肩に大ダメージ。 |
構造を重要視してリュックを作ると、どうしてもしっかりしたものになるので重量が増します。
では構造と重量はどちらが重要なのでしょうか。
リュックは軽量が正義?
結論から言うと、重量の優先順位は2番目です。
軽量を重視したリュックはショルダーハーネスが薄いことが多いです。肩にクッションを作ると、その分が重くなるからです。
軽い=肩に負担がかからないか、というとそうではありません。
なぜなら、どれだけ本体が軽くても、中に入れた荷物の重みで肩ひもが肩にどんどん食い込んでくれば、肩こりは悪化する一方だからです。
特にランニングやバイク(自転車)の際、その差は顕著に表れます。
もちろんどんなに重くても良いわけでなく、目的に沿った重さであることは言うまでもありません。
40ℓの登山用リュックでショルダーハーネスのクッションが凄くイイと言っても、ランニングには向きません。
大切なのは2点です。
- 入れたい荷物が入る最小限の容量を選ぶ(リュックの重量)
- そのサイズ(容量)で構造が4つのポイントをクリアしているかを確認
もちろん背負い方や使い方によっても肩への負担度合いは変わりますが、まず大切なのは、適切な背負い方をすれば肩に負担がかからない構造のリュックかどうか、です。
構造と重量のバランスが重要
では構造と重量の差はどのように肩に影響するかをご紹介しましょう。
肩への負担
肩コリであったコタローは軽量のリュックを利用していましたが、実際に、重量より肩に負担のかからない構造のリュックを背負ってみたところ、嘘のように肩コリが楽になりました。
理屈としては、重さ2kgの荷物を背負ったとしたら、こんな感じです。
構造重視 | 重量重視 | |
リュックの重さ | 1.2kg | 0.8kg |
荷物の重さ | 2.0kg | 2.0kg |
肩にかかる負担(感覚) | 2.2kg(1.2+(2.0×50%)) | 2.8kg |
リュックを背負うということは、中に入れたいものがあるはずです。
中に入れるものが増えれば増えるほど、薄い軽いショルダーハーネスは肩に食い込んできます。
例として赤ちゃんを抱っこする抱っこ紐を見てみましょう。クッション性の高いショルダーハーネスであり、チェストストラップとスタビライザーの機能は必ずついていいます。
まさにこれが肩に負担をかけない答えなのです。
実際に、コタローは通勤でランニング・ウォーキング・ロードバイクをするにあたり
リュックをいくつも試してきました。
その結果、たどり着いた答えが「リュックは本体の重量=肩と腰の負担が少ないということではない」ということです。
スピードライト16
軽量さが売り。自転車に乗ったり、3km程度を歩く分には問題ないが、ランニングすると肩が痛くなる。
レースXエア
背面パッドがメッシュになっていて、汗っかきには通気性が非常に良いです。しかし、なぜかショルダーハーネスが軽量化のためメッシュになっていて、想像通り、肩に食い込んできます。
スーパーバイク
今は発売されていませんが、結果として2007年から使用し続けています(現役)。
スピードライトなどに比べると、重量は重いですが、ショルダーハーネスが肉厚であり、背面パッドのクッションが肩と背中の負担を分散してくれます。
そのため、少しくらいの荷物であれば「空のリュックを背負っている」感じすらします。
これらの経験から、重量よりも構造を重視すべきだと思っています。
まとめ
これまでご紹介してきたポイントを簡潔にまとめます。
肩コリのあなたには、最小サイズの登山用リュックが良い!
もう少し分解すると、以下の3点です。
- 肩コリには左右対称のリュックが一番良い
- リュック本体の重量よりも肩に負担のかからない構造のリュックが重要
- 登山用のリュックが最も体への負荷分散が計算されている
それでは、これらの条件を満たしているリュックをご紹介しましょう。
オススメのリュック
結果としてお勧めするのはドイターの2種類です。
トランスアルパイン
コタローが12年使っても、肩が凝らずに現役で使い続けているスーパーバイクと似た構造となっています(スーパーバイクの後継のRSバイクは既に生産中止(2019年現在))。
こちらのリュックの一番大きな特徴は、エアストライプシステムという機能があり、ショルダーハーネスが肉厚でクッション性があるだけでなく、背面パッドがしっかりしたクッションなので、肩と背中の負担が大幅に軽減されます。
エアストライプシステムは背骨を中心に、両脇へ2本のクッションが走っていて、クッション性+通気性を高めています。
エアストライプシステムへの空気の入り方を考えると、ランニングより前傾姿勢になるバイク(自転車)のほうが向いています。
日常的に使う分にも良いですが、自転車や登山などは、肩コリという側面からトランスアルパインが向いていると思います。
フューチュラ
ドイターのエアコンフォート・センシックプロが搭載されています。
背面のメッシュパネルは、通気性が抜群で、メッシュにはコーティングを施してあるので、水分を含まず、汗をかいても背中が快適になる仕組みです。
ショルダーハーネスとメッシュバックを構造上、分けることで、背中の曲線に合わせたメッシュバックになっています。
夏、日常的に使う分にはフューチュラが向いているでしょう。
また、バイク(自転車)よりも、ウォーキング、ランニングが多い方も、フューチュラが良いでしょう。
まとめ
トランスアルパイン | バイク(自転車)向き | 登山向き |
フューチュラ | ウォーキング向き | 夏の利用が最適 |
さはさりとて、両機種であれば肩こりのあなたを満足させるリュックであることは間違いないでしょう。
肩コリは小学生から発症すると言われていますが、長年悩んだあなたの肩コリがリュックによって軽減されることを願っています。